このジェネレーターについて
図形 — 反復関数系とカオスゲーム
数個のアフィン変換(拡大縮小・回転・平行移動からなる縮小写像)を組にしたものが反復関数系(IFS)です。1点から出発し、変換を確率的に選んで次々と写していくと(カオスゲーム)、点列はその系に固有のアトラクタ——部分が全体の縮小コピーになった集合(相似変換なら自己相似、角度を保たないアフィンを含むと自己アフィン)——へ収束します。これが描かれる図形です。
各変換には選ばれやすさ(重み)があり、それに従って確率的に選びます。この重みが点の密度の濃淡を決めます(枝分かれ系では各コピーの面積に比例させ、密度の偏りを抑えています)。相似変換は角度を保つ変換のみ、自由変換はせん断を含む一般のアフィン変換、名前付きはバーンスレイのシダなど既知の係数を使います。
音楽 — 図形を音に写す
旋律(音高)は、IFS のシリンダ(部分コピー)が図形上で占める高さ(縦位置)を音階の度数へ写して決めます(横位置は左右の定位)。リズムは、各写像がその不変測度 wぶんの時間を担い、その内側をさらに縮小コピーへ分割する——というアドレス木の深さ優先展開で作ります。ある音の音価は経路上の w の積に等しく、音の粗密も入れ子状になるため、時間そのものが自己相似(マルチフラクタル)になります。兄弟の順序はフレーズごとに変え、入れ子構造を保ったまま反復しない流れを生みます。間(ま)には各音の長さに比例した1/f ゆらぎ(Voss)を添え、余白にも多スケールの表情を与えます。
旋法と中心音
音階は7つの教会旋法(イオニアン〜ロクリアン)から選びます。旋法ごとに特徴音が異なり、響きの性格が決まります。これとは別に、持続する中心音(ドローン)——主音とその旋法の5度(ロクリアンのみ減5度)——が調性の重心を与えます。3度を含まないため長調・短調どちらにも偏らず、旋法本来の色が前に出ます。
中心音を変えると全体が移調し、旋法を変えると同じ重心の上で性格だけが移ろいます。